3.19の気仙沼での活動のときに行った避難所で俺達が物資を搬入していると
一組の老夫婦と、この避難所のリーダーらしい人が俺に話しかけてきた。
話を聞いてみると、ここにいるおじいちゃん、この日中に透析を受けないと命がない。
9時に受付しなければならないのに、病院まで運ぶ車に燃料がなくて動かせないらしい。
時間を見るともう9時半。10時までに病院で受付できたらだいじょうぶらしい。
そんなことならもちろんおじいちゃんを病院まで連れてくし、透析が終わったら迎えに行きますと
申し出ると、おれの目の前にいたおばあちゃんと息子さん、号泣。
事情がわかるんだけど泣かれるとは思わなかったおれは、ちょっと焦った。
当然だと思ったから。がしかし、3.19当事の気仙沼の連量不足は深刻だった。
ガソリンで救える命があるんだ、ってこの時初めてわかった。