2011年4月12日火曜日

SimCity気仙沼実行委員会 (■クラブサイボーグ東北震災基金)

震災後、逸早く現地に向い、現地の状況を知らせてくれたクラブサイボーグ橋本さん。
彼もまた被災地仙台を故郷に持つ一人です。

俺達クラブサイボーグは、あの町をたてなおす柱になる。
SxTxUが今やるべき活動とは別に、その先を見なくちゃいけない。
だから、俺達の動きがSxTxUと違ってみえて、誤解を生み
迷惑をかけるかもしれない。。

SxTxUのBLOGから俺達へのBLOGへ誘導してくれなくていいよ。

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橋本さんスイマセン。

同じ志    やはり自分には出来ないので、今まで通り
日記を紹介させていただきます。

                          BLOG管理人

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はしもとさん  mixi日記より

濃度  2011年04月07日09:47

あの大津波の日以来、とんでもなく濃い時間の中を歩いてる 
 
朝起きるとオヤジが「今日も何人か 見つかったな、、、」 
 
オレの家のスグ目の前の川から、、、 遺体の話 
 
 
2度目の宮城県入り 31日から今日まで仙台と気仙沼を行ったり来たり 
日記はその日書くモノだが ちょっと無理でした 
 
回想録?ブログ?リポート? 違う感じですけど読んでみて下さい
  
 
31日 仙台到着してスグ市役所と商工会議所へ 
 
その何日か前 ガキの頃からの連れから電話で 
「もしコッチ来るなら、県産食材を少しでも現金買いしてやってくれないか 
このままじゃ失業者の数が半端じゃなくなる、、、ただし絶対に現金で!
こんな時に東京の業者で売り掛けにしてカネを払わないヤツらも出てきてさァ、、、」
  
彼は中小企業や個人事業主達の対応窓口で毎日パニック状態だと 
 
元々は「食」だけの担当だったのが、人出が足りず今じゃ工場を始め
ありとあらゆる会社の対応をしてる 
 
対応?正確には違う 
 
彼はオレに「気の毒だけどこんな状態だから、何もしてやれないんだ 本当に何も、、、」 



濃度②  2011年04月07日10:52

この話しをウチの店のスタッフ(あおもり湯島)に話し 
 
期間を決めて宮城県フェア(店頭バザーも含めて)を計画した 
 
ま、東京とは言え小さな店が2つだからどれだけの助けになるか分からないのだが、、、 
 
何よりこんな時に、売り掛け買いしてカネを払わない東京の、、、ってのが 
 
ムカついた! だから2つ返事でOKした 
 
 
4月1日 HASH BALL始め、SUPPOT THE UNDERGROUNDOさん達の
気仙沼支援物資上陸作戦に参加する為 ひと足先に地元入り 
 
地元スタッフのミーティングに参加した 
 
地元スタッフの代表を務める 小野寺 猛氏は気仙沼女子高等学校の職員、今回の作戦のみならず 他のボランティア活動や救援物資の仕分けにも奔走してる男である 
 
オレにとっては数少ない親友の1人(よって以下 タケシ) 
 
これにHASH BALLのカラーを背負う地元出身タクヤ
(避難所状況確認の為、数日早く地元いり)  を中心に11名が集まった 
 
しかしこの場でオレはいろんな真実、事実を知り驚愕 
 
あげくタケシとは口論(親友だから口ゲンカ)にまで発展する事になる 



濃度③  2011年04月08日21:50

このミーティングには、県知事選に出馬予定の某先生も出席してた 
 
スケジュールの都合で途中退席したが、、、 
 
大体の班分けと避難所リスト(よく調べてあり感激した)の確認、翌日の段取り確認が終わる頃 タケシが切り出した 
 
「橋本、どの班も各避難所や自治体に届けるまででダメかな?」 
 
オレはポカンとして「何で?」 
 
皆の空気が何か変、何か言いたいけど、、、みたいな、、、 
 
オレは続けた「サポートザアンダーグラウンドの大体の総意ってのは、多分 現地の困ってる人達に直接届ける ってのがポリシーだろ?タクヤお前はHASH BALLなんだからさ そこはお前の言うトコだろ?」 
 
タクヤは「ハイ、成田さんもそう言ってます でも何つーかァ、、、」 
 
何か歯切れが悪い CLUB PSYBORGからオレに同行して出席したアキラもポカン?
  
オレは「何だよ 言えよ」 
 
代表であるタケシが意を決したように話し始めた、、、 

 
濃度④  2011年04月09日13:30

「実はさ、全国からの支援物資やボランティア活動が活発化してきて
いろいろトラブルがあってさ 全国から支援してくれる人達はとても温かく
善意の気持ちでやってくれてんだけどコッチ側がさ、、、」 
 
オレ「例えば?」 
 
タケシ「例えば女性の人達の為にって生理用品がダンボールに入ってた時に、
たまたまそれを貰った人のウチの娘さんが亡くなってたり 子供の為にってミルクを
持って行ったら赤ちゃんが亡くなってたり、、、
で玄関先でボランティアの人達に怒鳴り散らしたりする人もいたりするモンだからさァ、、、」 

オレ「、、、なるほど、、、」 
 
タケシ「さすがに一件一件の家 全部を網羅すんのは無理なんだ、、、
    だから各町内かそこの自治体に任せた方が確かだし 折角全国から来てくれる
    皆さんにわざわざ嫌な思いさせるのはさァ、、、」 
 
オレ「う~ん、、、」 
 
タクヤ「でも町内会や自治体も問題あるトコも、、、
    200人の炊き出しをウチは300人だからって断ったトコもあるし、、、」 
 
オレ「何だそりゃ!? バカなのか?そんなトコ持って行かなきゃいー!
   死んじまえばいーんだッ!」 
 
タケシ「橋本ッ!お前あの遺体の数を見てねーからそんな事言えんだよ!
    皆おかしいんだ うまく言えねーけど、、、おかしいんだ、、、」 
 
タクヤは涙ぐんで「ホント、おかしいんスよねェ、、、」 
 
沈黙が重かった 

濃度⑤  2011年04月10日09:46

この日のミーティングは明け方まで続き、オレは聞きたくないような話しや
現実を山ほど聞かされた 
 
なるほどこれが「被災地」なんだ 心が折れてる人達も沢山いるんだ 
 
だけど聞けば聞く程 オレはキレてく なんせ前回来た時で絶望は捨てたのだから 
火に油が注がれるように「やる気」だけが頭を上げてく 
 
 
最終的に 明日は頑張ろう 終始笑顔でやろう 地元側が被災者側との接着剤になる努力をしよう 仮にもし誰かが嫌な思いをする事があったりしても、それが「リアル」なのだから、、、と 
 
眠る前にアキラと二人で話した 明日のミッションを無事終えてから「やるべき事」を  
 
オレ達は宮城県人なのだから



パイプライン!  2011年04月10日10:37

4月2日午後3時 2度目の上陸作戦開始  
前日ミーティングから一緒だった地元スタッフが見守る中 
 
次から次と会場入りする全国からの不良達(あ、ゴメン)は圧巻! 
 
2t、4tも何台か入れて15~20台 タンクローリーまで登場した時には感嘆の声が上がった 
 
なんせ会場をお借りした 水梨コミュニセンターには自衛隊の支援部隊も
来てたのだが ざっとそれの30倍位の支援物資なのだから 
 
前回同様またもやドギモを抜かれた 
 
 
(ここからの2日間の模様は沢山の方達がレポートしているので是非 
 
SUPPOT THE UNDERGROUNDさん達のHPを覗いてみて下さい) 
 
 
別の視点で 
 
 
さて、せわしく仕分け作業をしているとCOSMIC(仙台のハーレーショップ)の
オーナーのダイちゃんが寄って来て 
 
「あの~、橋本さん あのマスクして帽子かぶってる方は~?
 ひょっとして サンドラディの日野さんでは~?」 
 
オレも忙しかったので「あー、そうだよ同級生なんだ 横浜から来てもらったの おーい日野~!」 
 
紹介するとダイちゃんは、昔ロカビリーだった事や今でもライヴ行ってる事や今でも当時の元気が出るTVがネットで見れる事など、興奮して話し握手してもらってた、、、 
 
ちょっといい話し やっぱりI LOVE ROCK'n ROLL!




パルプフィクション  2011年04月11日12:10

4月3日 作戦も終盤になり、それぞれの班が戻り始めた頃 
(作戦の模様はコチラ http://www.stu2011.blogspot.com/) 
 
HASH BALLの成田氏が 海の様子を見たいと言ってきた 
 
オレの車にシモンくん(CORE CRWE)と成田氏を乗せて階上方面へ
成田氏は深く考え込みながら 
 
「この瓦礫をどうにか出来ればなァ、、、撤去作業も考えてみっかな、、、」つぶやいてた 
 
 
気仙沼の為にそこまで思う 彼の真剣差に感動してた時 
 
オレの目に我が母校の無残な姿が飛び込んできた  
  
オレの、タケシの、日野の、皆の、、、 
 
 
実はこれが怖くて階上方面には来てなかった
  
オレの中にまた湧きあがってくる衝動 よくもやってくれやがったなァ、、、 
 
 
誰が悪いのでも 誰かを恨むワケでもない んな事は分かり切ってんだ 
 
だけどこの気持ちが今のオレを動かしてる 
 
 
前日のミーティングの約束通り オレは終始笑顔で明るくしてた 
このミッションが終わったらすぐに動き出す そう決めてたんだ 
 
 
気仙沼水産ナメんな それが決まりだろ?

SimCityへ  2011年04月12日04:47
4月3日夜 ミッションが終わってスグにオレは動き出した 
 
まずは、1人でも多くの生き残った仲間達にオレの考えを伝えようと 
 
会社の後始末やヨソの支援活動に参加してたりで会えなかったヤツらにも 
 
そして大事な家族にも話さなきゃいけない 
 
 
それは
  
 
ぶっちゃけオレが見た気仙沼は、5年や10年で「復興」なんてありえない 
 
三陸海岸とゆー最大の産業が瀕死の状態なんだから、、、 
 
例えばかつて旺盛を誇った釜石市は、新日鉄が無くなって過疎化した 
 
わずかに残った市民は漁業にすがり生きのびた 
 
でもその三陸漁場がこんなになっちまったんだ  
 
産業が無くなったら、、、解るだろう? 
 
 
かつて炭鉱が無くなった時「いわき市」は一発逆転の勝負に出た 
 
映画のフラガールのまんまだ 
 
それ位の大ナタが振るえる位じゃなきゃダメだろう  
 
夢話しだろうがマンガだろうが、、、 
 
 
オレは前を向く気があるヤツらと進む 非難するヤツもいるかもだが 
 
残念ながら死んだ人間は生き返らない 
 
 
オレの妹が嫁いだ家も流され その家のお父さんも亡くなった 
 
でもボランティアの人間にやつ当たりなんかしない 
 
下ばっか向いて「これからどうしたら、、、」とかTVに向かって文句ばっか言わない 
 
それが何になんだ? 
 
あげく「いっそ死にたい、死んだ方がラク」とかフザケんな!だね 
 
 
あの日、オレの知ってる某社長は従業員を逃がして、
自分は仏壇の前で手を合わせたまま亡くなった 
 
某小児科の先生はスタッフだけ逃がして、院長室に入って鍵を閉め 
そのままその小児科は波に飲みこまれた 
 
死ぬチャンスならそれこそ死ぬほどあっただろう こんな時なんだから 
 
それを命からがら生き延びたクセに、、、生き抜けって! 
 
 
3日のSUPPOT THE UNDERGROUDの物資運搬を手伝いに来てた地元スタッフの中に 
 
昔一緒のバンドだった後輩がいた 
ずっと捜索してた彼の生まれて間もない娘は2日に遺体が見つかった 
 
当日オレはその事を知らずに「おい!笑顔だぞッ アゲてこう!」なんて言ってた 
 
それに彼は笑顔で応えて荷物を運んでた、、、 
 
オレはその夜、その葬儀を担当した親友からその話しを聞いた 
 
そいつは「オレは葬儀屋だからいろいろ見てきたけどサ、、、あんなのは始めてだ、、、
赤ちゃんが真っ黒だったんだ 化粧をし始めると段々生前の顔に戻ってくる、、、
そしたらみんな遺族の人達が泣き始めてサ オレにありがとうございますって言うんだ、、、
オレも号泣しちまってサ、、、」そう泣きながらオレに話した 
 
 
オレは「そうだったのか、、、オレ知らなくてサ、、、」オレも泣いた 
 
 
オレの仲間はそんなヤツらばかり アイツらのいる街だから頑張る! 
 
アイツらと一緒に前を向く! 
 
必ず世界最高の街を創りあげて 天にツバ吐いてやる! ぜってーに!! 







SxTxU  SimCity気仙沼実行委員会http://ameblo.jp/clubpsyborg/